5 遺伝子も喜ぶ


BIの実現は私自身にとっても喜ばしいことです。それは私自身にとって自然に時間とエネルギーを注げる、やりがい、いきがい、意義を感じていること、好きなこと、楽しいこと、向いていることだからです。

  

私は荒井潤、荒れた井戸を潤す、という名を持つ者です。自然の理を、命の理を、命そのものを汲み上げる井戸が荒れているならそれを潤すのが私の生きがいであり、好きなこと、楽しいことである、そういう名を持つ者です。

  

私は禅師の遺伝子を持つ者です。私の十一代前の先祖は、白隠の弟子の在家の禅師山梨了徹、十代前はやはり白隠の弟子の禅師で還俗して了徹の娘の山梨志賀子と結婚して後生に遺伝子を繋いだ山梨海翁です。

  

そのことを知ったのは40過ぎてからですが、私は若い頃から、自分も含めて全ての人間が、あるがままに自分らしく生きられる世界を実現したいと願っていました。

  

1952年生まれの私は二浪して1973年に東大文科Ⅰ類に入学、その後法学部・大学院と進学しながら、社会科学なるものに私の願う世界を実現するためのヒントはないかといろいろかじってみましたが見つけることはできませんでした。

  

とにかく、まずとりあえず自分が自分らしく自分のあるがままを生きようと思って大学院博士課程を期限切れ中退し、東大脱藩浪人としての道を歩むと共に全ての人間が自分らしくあるがままに生きられる世界の実現を終生のテーマとして模索しながら、現在の妻と出会って無条件にあるがままを認め合える家庭を築きながら、現在に至っています。

  

20177月、フェイスブックを通じて知り合い、リアルな世界でもつきあいのある友人がファイスブックで『隷属なき道 AIとの競争に勝つベーシックインカムと一日三時間労働』(ルドガー・ブレグマン)を紹介していたのを見た時、理屈抜きでピンと来て早速購入して一読し、BIこそが全ての人間が自分らしくあるがままに生きられる世界を実現への扉になるのではないかと思いました。

  

その後断続的にBIの文献やブログを読み漁り、昨年(2018年)の927日、AIBICIという言葉がわき起こり、その日から、実現可能なBI案を作るために優先順位第一位で集中的に思考作業を積み重ねる流れとなりました。

  

その流れの出発点において、私は次のように考えました。

  

「(個人も企業も)誰も損をしない」、

 「悪性インフレが起こらない」、

 「財源も無理なく確保できる」、

「経済に悪影響を及ぼす程度に人が働かなくなるようなことがない」

 「早期に」、

 「十分な額」、

  

という六条件を満たすBIを工夫し実現したいと思って考えた現時点での結論を提案編に記した次第です。もっといい案があればそれが採用されればいいと思っています。ともあれ、全ての人間が自分らしくあるがままに生きられる世界の扉を開くBIが実現したら、私のそれも含む全ての人間の遺伝子が喜ぶことでしょう。

 

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